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正体を失くすぐらい泣いた夜。

去年10月25日は、テルッツのお通夜だった。23日に亡くなって、友引が入るから、どうしても2日間空いてしまった。だから二晩も、テルッツを冷たい保存室に一人にしてしまったのよ。可哀相に。think

人が、沢山お別れに来てくれてねー。ご挨拶だけでも大変だったのよ。なんせ、喪服の脇腹の処に、花の喪章を付けている人だったから。「喪主さん、喪主さん。」って、何度も呼ばれたりしてね。coldsweats01
気を使って、早々帰ってくれる人、長々とお酒を飲んでいる人、いろいろだ。夜も更けると、近親者とワシのご学友しか残って居なくてね、それでも、燈明の番をする人とか決めて、ベースキャンプになっている我が家に何人泊まるかとか、話し合ったりして、泣く暇も無かったのよ。
セレモニーセンターと我が家は、男の足で10分ぐらいだから、便利だった。

もう、テーブルひとつで充分の人数までに落着いて、お寿司も少し乾き加減になって来た。飲み物は用意されていて、自由に冷蔵庫から出せたけど、それ以外のお飲み物なんかが、飲みたくなるでしょ?だから、甥姪に買物に走らせたりして、修学旅行の様な気がしたよ。
眠るまいとは思っていたけれど、暫くまともに眠った覚えが無いから、一晩持つか心配でもあったのよ。
何度も、隣の部屋の祭壇に、白木の細長い箱に納まったテルッツを見に行った。相変わらず、可愛らしい顔だ。とても、呼吸をしていないのが、信じられないよ。可愛らしくて、愛らしくて、愛おしい、何日か前まで苦しんでいた表情とは違って、いつも隣で、寝息を立てているテルッツそのものだったよ。

見ている内に、無性に泣きたくなってきて、白木の箱に取り縋って泣いた。泣いた。泣いた。大の男が、これほど泣けるか?こんなに泣けるものなのか?ぐらい泣いた。
後は、分らない。気が付くと、ちょっと寒かったけど、誰が掛けてくれたやら分厚い掛け布団が掛かっていたよ。もう、朝の気配だった。

それが、テルッツの隣で寝た最後の夜だった。白木の箱の傍らの冷たい床の上だったけど、みんなワシに気を使って、そこでそのまま寝かせてくれたんだなーと思ったよ。でも、箱が邪魔して、手を繋げなかったよ。

この日のお昼は、告別式だよ。「喪主のご挨拶」というものが、確か式次第にあったなー。そういえば、「御挨拶凡例集」なる物を渡されてたなー。
こんな通り一遍の事務的な挨拶出来るかよ!自分の気持ちを言葉にするだけで好いじゃないの。
第一、ワシの社交儀礼的御挨拶など、テルッツが一番聞きたくない筈なのよ。

我が家でお風呂に入るための帰り道、トボトボ歩きながらもう一度、「御挨拶凡例集」なる物に目を通し、丸めて捨てた。ポイッツ!
周りを見ると、足早に通勤する人、高校生、中学生、小学生の一団、そんな時間なんだ。紫のアディダススエットに黒い革靴で喪服をぶら提げたオッサンは、どんな風に写っているのだろうか?しかも、泣き腫らした、ブッサイクな顔で。pig    つづく。

運命の赤い糸

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