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列車でゴー

88年の夏は、天候不順だったと記憶している。この年も、田舎に帰る者を、優先的に休暇を取らせ、天気の良さそうな日を狙っていたら、9月9日から五日間となった。列車の旅をしたことが無いテルッツの為に、周遊券を使って岩手県をぐるっと周ってみようという計画をたてていた。当初は、仕事が終った9月8日夜に、出かけようと思っていたが、東北地方の大雨により、thunder なんと、東北本線の法面が、一部崩れて不通になっているとの事で、様子を見る事にした。rain 幸いにも、9日昼、全線開通を知り、今晩出発決定となった。 「テルッツ、今度の旅行は、列車の旅だから車のようには、荷物を持って行けないよ。なるべくひとつにまとめて、重たいものは、ワシが抱えて行くから。それから、小さな枕を二つ作ってくれよ。これが、案外役に立つんだぜ。」 旅行前にそう言っておいた。九月の始め、「こんなんで、ええの?」と、テルッツらしい可愛い生地の、ティッシュボックスをひとまわり大きくしたぐらいのが二つ、しかも、フックに掛けられるように紐まで付いていた。heart ワシは、学生時代から、何時でも何処でも眠れるように鍛えられてきたので、sleepy 夜行列車などなんでもないが、当時、女性が一人で、寝台列車ではない夜行で出かけるのなんて滅多に無い事で、テルッツだって、こんな旅行が、初めてなのも当然だ。今回は、信頼篤い随行員がいるのでウキウキしていた。happy01 「いいかいテルッツ、今晩乗る「夜行急行 八甲田」っていうのは、車両の一番前に二人掛けの席があるんだ。その席の前は、壁になってるから、向い合う人達に気を使わなくて済むんだ。自由席だから、早めに並んで一番になって、だーっと席取っちゃうんだぜ。」「よーし!わしが、席取ったるわい!!」 こういう事は、関西人であるテルッツに任せておけば安心なのだ。上野駅13番ホーム、一番前に立った二人は、案の定テルッツの奮闘により、狙った席を確保した。run ワシは、テルッツに遅れる事四五歩、めいっぱいの荷物を抱え、テルッツの前に立てた。さ、これで盛岡に着くまで大丈夫。荷物を整理し、身支度を整え、テルッツのおやつを用意して発車を待った。「テルッツ。」「ん、なんや?」「ほーれ、例の物出してみー。枕だよ。枕。」 リクライニングの無い、昔で言えば二等車輌であるこの席で眠るのは、容易では無い。しかし、この枕さえあれば、首が楽なのだ。「どうでい。いいだろう、これ。」「と、それから、これこれ。」持って来た朝刊を、足元に広げた。これで、靴も脱げるってゆう寸法だ。chair 発車のベルの音はいい。わくわくする。車輪が、レールの繋ぎ目を踏む音、だんだん速くなる。train 街を離れてゆく。踏み切りを通り過ぎるあの独特のドップラー効果音。心地のよい振動。郊外に出て、しだいに少なくなる街の灯。暗い車窓に映る、頬を寄せ、楽しく微笑む二つの影。いい旅の予感がする。 黒磯で機関車交換を、じっくりと見学して、「さーて、ねよか?」「ねよ、ねよ。」sleepy 二人ならんで、手をつなぎ、枕の位置を調節して眠りについた。はっきりした記憶は、ここらへんまでで、気が付いたのは、一関手前、テルッツは、二人分の席を使い窓側に枕を二つ置いて横になっていた。ワシはといえば、新聞紙の上で。枕は、ワシとテルッツのスニーカーだった。shoe どっちが、旅慣れているのやら。「オハヨ、トシチャン。腹へったでー。」 こいつは、大物だ。   時刻表を確認してみた、宮古へ向う列車は、盛岡で直ぐには連絡していない、てゆうか、まだ始発まで時間がだいぶある。「んじゃ、小岩井牧場でモーニングバイキングがあるから、宮古行をちょいと遅らせて、朝飯食べ放題へ行こう。」そうゆうと、「ええで、喰うたろ。」 一気に目が覚めたテルッツだった。breadcafebananagoodfull  腹が一杯になった後のお話は、つづく。

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